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スズメバチが2階の通気口から出入り
郡山市、2012年8月上旬
2階にある押し入れの天井を開け、屋根裏をのぞくとその全貌が見えました。スズメバチが出入りしている通気口の方を懐中電灯で照らすと、通気口のすぐ上にスズメバチの巣が見えました。キイロスズメバチの巣です。屋根裏に巣を作るスズメバチといえば、ほとんどがキイロスズメバチです。
屋根裏のキイロスズメバチの巣は通気口のすぐ上に
郡山市、2012年8月上旬
よく見ると、過去に同じ場所にキイロスズメバチの巣が作られたことがあるようで、巣を取った跡が残っています。屋根裏では、住んでいる方も気づかないうちに作られた過去の巣に遭遇することはよくあることです。営巣中の巣にはスズメバチたちが群がっているので、活動中の巣か、それとも過去の巣であるか、容易に判断できます。
この屋根裏のキイロスズメバチの巣は、越冬を終えた女王蜂が春先に通気口から侵入して、そもそも作り始めたものです。通気口から侵入して作られたキイロスズメバチの巣は、この事例のように通気口からそんなに離れていない所に作られる事例が多いです。屋根裏の巣は温度が高くてスズメバチの成長が早いせいか、大きな巣になることが多いです。
今後の対策としては通気口の隙間からスズメバチが侵入できないようにネット等を貼ることです。そうしないと、次年以降に再びスズメバチに侵入されて巣を作られる可能性があります。
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会津若松市、いわき市、郡山市、福島市、喜多方市、須賀川市、白河市、田村市、本宮市、二本松市、伊達市など福島県内でスズメバチ、アシナガバチ、ミツバチなどのハチ駆除は、ルイワン 蜂・害虫駆除センターにおまかせください。
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アシナガバチの巣は高さ9mほどある軒先やそのすぐ近くの壁にいくつも作っていました。アシナガバチの種類は、身近なところによく巣を作るフタモンアシナガバチです。
高いところの軒先に作ったフタモンアシナガバチの巣
喜多方市、2012年8月上旬
背中に2つの紋があることからフタモンアシナガバチと命名されたようです。家の軒先や壁に巣を作っているのが、よく観察されます。
高いところに巣があると駆除しにくいのですが、なんとかやり易い駆除法はないかと工夫を重ねてきました。さらに、少しでもやり易い方法はないものかと考えるとワクワクしてきます。
家の中には玄関から入らなかったので、表札に作られたアシナガバチの巣に気づかなかったことが、刺傷事故を引き起こしました。おそらく玄関の戸を開けたときの振動が表札の巣に伝わると同時に人影が現れたので、アシナガバチは襲って刺したと推測します。人の気配がない静寂の中にあるハチの巣は、刺激に慣れていないせいか、ちょっとした刺激に対しても過敏な反応をします。
アシナガバチに刺されてもアナフェラキシーショックは起こります。ハチに刺された方たちのお話を聞く限りでは、首から上を刺されるとハチに刺されても平気だった人さえも異変が起きたそうです。ハチに刺されると危険な状態になる方はもちろんのこと、ハチに刺されても大丈夫だと思っている方もご注意ください。
ちなみに、このアシナガバチの駆除をご依頼された方は、刺されてから直ちに近くの病院に行かれました。そのためかどうかは判断できませんが、アナフェラキシーショックのような異変は起きなかったとのことです。
セイヨウミツバチの群れが庭のマツに作った蜂球
福島県田村郡三春町、8月1日
8月6日に電話で確認すると、おととい、1時間ほど雨が降ったが、ミツバチは移動せずに残っているとのこと。
8月10日に電話で、ミツバチの数匹が飛び回り始めているとのこと。いよいよミツバチの群れが移動するかと思いきや、なかなか移動しません。
セイヨウミツバチの群れはマツに蜂球を作ったまま
福島県田村郡三春町、8月15日
8月15日、ミツバチの群れが押し寄せてきてから2週間も経ちますが、ミツバチの群れが移動する気配が全くありません。これからも移動しないだろうと判断してミツバチの群れを吸引して捕獲しました。捕獲したミツバチ群れは、人家のない近くの山に放しました。
かつてニホンミツバチの群れが蜂球を作ってから4日目にやっと群れが移動したという事例がありました。それからみると2週間も経っているのにセイヨウミツバチが移動する気配がないというのは不思議です。
また、ニホンミツバチの蜂球を捕獲した後に、捕獲しきれなかった残党がどうなってしまうのかを観察したことがありました。そのニホンミツバチの残党は残党のミツバチ同志で小さな蜂球を作っていました。女王蜂を失ったニホンミツバチは、寿命がつきるまで蜂球を作っているのだろうと推測しました。
この事例のセイヨウミツバチの群れは女王蜂を失っていたのでしょうか。捕獲をしないでいたら、群れを移動することをせずに寿命がつきるまで蜂球を作っていたのでしょうか。謎だらけです。
スズメバチが出入りしている東側の屋根隙間と西側の屋根隙間までの距離は10mくらいです。明らかにそれぞれ独立したスズメバチの巣が隙間の向こうにあります。スズメバチが出入りする東側の隙間は構造的なもので1cm角と小さく、西側の隙間は破損してできた直径10cmほどの穴です。スズメバチはどこにでも巣を作ることができるキイロスズメバチです。
キイロスズメバチが東側屋根の構造的な隙間から出入り
福島県岩瀬郡鏡石町、2012年8月初旬
キイロスズメバチが西側屋根の破損した隙間から出入り
福島県岩瀬郡鏡石町、2012年8月初旬
キイロスズメバチの習性として越冬を終えた女王蜂が土中などの閉鎖的な場所に作り始めた母巣が手狭になると、そこから引っ越してそんなに離れていない軒下など開放的な場所に巣を作ります。ところが、この事例は引っ越しではありません。どちらのキイロスズメバチの巣も越冬を終えた女王蜂が春先にこれらの隙間から侵入して、そもそも作り始めたものです。キイロスズメバチがそんなに離れていない2か所の閉鎖的な場所に巣を作っていたのは珍しいことです。
このまま放置していれば、生活圏内である庭をたくさんのスズメバチが飛び回り危険な状態になっていたと思われます。スズメバチの駆除は建物を壊さない方法で駆除しました。また、同一建物で2個以上の巣がある場合は、2個目から半額になるという料金設定で駆除させていただきました。
スズメバチの巣が高い建物の軒先に
喜多方市、2012 年7月下旬
屋上に上がって巣を観察していると、警告なのでしょうか、こちら側に威嚇するようにスズメバチが飛んできます。7月末にしては大きな巣です。スズメバチの種類は暴れん坊のキイロスズメバチです。
高い建物の軒先に作ったキイロスズメバチの巣
喜多方市、2012 年7月下旬
大きな巣の上にはたくさんのキイロスズメバチが群がっています。
キイロスズメバチが巣の上に群がる
喜多方市、2012 年7月下旬
キイロスズメバチの巣は直径26p、巣盤5段と大きな巣でした。巣盤に残されている羽化跡から判断して7月初旬頃にどこからか引っ越してきて作った巣でしょうか。
とんでもなく高いところにあった大きなスズメバチの巣で、スズメバチもチョッと神経質になっていましたが、何とか駆除できました。巣内に黒い光沢を放つ女王蜂を見つけました。紹鴎蜂は若々しくスタミナがありそうでした。さらに、自然に恵まれていて餌も豊富にあってスクスク育ったキイロスズメバチの巣でした。
スズメバチの巣が鉄骨ハウスの高い天井に
田村市、2012 年7月下旬
スズメバチの出入りは、巣が小さいこともあってパラリ。パラリ。とチョッと少なめです。スズメバチの種類はおとなしいコガタスズメバチです。それにしても、高いところに巣を作ったものです。
コガタスズメバチが高いところに作った巣
田村市、2012 年7月下旬
なんとか高所作業車も使わずにコガタスズメバチの巣を駆除することができました。スズメバチの駆除が難しいだろうと思われるところほど、魂が奮い立ちます。そして、ワクワクします。
出入り口が開放的な鉄骨ハウスなので、コガタスズメバチが中まで入り込んで巣を作っていました。コガタスズメバチは車庫や物置などの建物で、ドアがないような開放的な部分があると建物の奥の方まで入って巣をよく作ります。でも、密閉された建物の中に巣を作ることはありません。
スズメバチが薪を積んだ小屋からブンブン
福島県西白河郡矢吹町、2012年7月下旬
薪を積み上げた小屋から母屋の庭を通る飛行経路でスズメバチたちが盛んに飛び回っていました。薪の上に放置していた米袋の中にスズメバチの巣があります。米袋の口が開いていたので、そこが出入り口のようです。スズメバチの種類は、どこにでも巣を作るキイロスズメバチです。
キイロスズメバチの巣は薪の上に放置した米袋の中
福島県西白河郡矢吹町、2012年7月下旬
キイロスズメバチの駆除後に米袋を開けてみると、米袋の形状に合わせて巧みに作りあげた巣が出てきました。キイロスズメバチの巣は、直径が13pで巣盤が3段となっていました。女王蜂も巣内にいました。でも、キイロスズメバチの巣は米袋の中で最大限に大きくなった状態です。これ以上に巣を大きくする容積は、この米袋には残されていませんでした。
米袋いっぱいに作ったキイロスズメバチの巣
福島県西白河郡矢吹町、2012年7月下旬
さて、母屋の2階の軒下で数匹のスズメバチが塊になって何をしているのでしょうか。このスズメバチの種類は、米袋に巣を作ったスズメバチと同じキイロスズメバチでした。
キイロスズメバチの習性がわかれば、この謎解きは上述した状況から容易にできます。キイロスズメバチが米袋の中から母屋の2階に引っ越しをしようとしていたのです。
越冬を終えた女王蜂が米袋の中に潜り込み、巣を作り始めました。女王蜂が単独で作った巣で育て上げた働き蜂も羽化してきて巣がドンドン大きくなって米袋いっぱいになりました。このままでは巣が拡張できないので、母屋の2楷の軒下に引っ越しを始めようとした矢先に駆除にあってしまいました。ということです。
キイロスズメバチの引っ越し巣が2楷の軒下に作られる前に米袋のキイロスズメバチの巣(母巣)を駆除しました。キイロスズメバチの引っ越し直前の母巣は、この事例のように巣盤が3段と、それなりの規模なっている場合がほとんどです。
この事例の母巣にいる働き蜂の数から考えてみても、引っ越し初期の小さな巣を駆除したら駆除完了とはいかないことがよくわかります。引っ越し初期の巣の駆除は、大元の巣である母巣を探し出して駆除するか、あるいは母巣を考慮した駆除技術が必要なのです。母巣を探し出せない場合でもキイロスズメバチ駆除が容易にできる技術開発に挑戦しています。
キイロスズメバチの引っ越しの習性について、わかりにくいと思います。何度も紹介していますが、初めてこの記事を読まれる方のために紹介します。
キイロスズメバチは引っ越しする・・・
土の中や朽木の中での越冬から春先に目覚めたキイロスズメバチの女王蜂は、さっそく巣作りを単独で始めます。巣を土の中、壁の中、天井裏など外敵からねらわれにくく、温度も保温されるような閉鎖的な場所に作ります。巣がだんだんと大きくなると閉鎖的な場所に作った巣が手狭になり、軒下などの開放的な広い場所に巣を移す、引っ越しが始まるのです。
働き蜂が引っ越し先を見つけてくると数十匹で巣を作りはじめますから、アッという間に大きな巣ができあがってしまいます。また、引っ越しするまで大元の巣(母巣)に女王蜂は目一杯卵を産んで、引っ越し巣に移ってゆきます。引っ越し後でも、大元の巣は、成虫になるまで引っ越し巣と行き来する働き蜂たちによって子育ては継続されます。
一方、天井裏に巣を作った場合、空間が広く引っ越しせずに、そのまま巣が巨大化するようです。引っ越さない分だけ大きな巣になります。
キイロスズメバチの引っ越し時期の駆除が難しい訳・・・
キイロスズメバチの引っ越し巣に大元の巣で育った成虫が合流するため、引っ越し巣の規模は一気に大きくなります。そのため、キイロスズメバチの引っ越し時期は、引っ越し巣を駆除しても大元の巣にいる子どもたちが成虫の働き蜂になって全員巣立つまで引っ越し巣に押し寄せてくることになります。
そのため、きちんと駆除するには大元の巣を見つけ、それを駆除する必要があります。ところが、大元の巣を見つけることは難しく、見つからない場合が多いです。キイロスズメバチの引っ越し時期は、引っ越し巣を駆除しても大元の巣で成虫になった働き蜂が押し寄せてくるので、キイロスズメバチの駆除は難易度が高いのです。
現場は、軒先からのスズメバチの出入りが激しく、玄関から出入りするにも慎重にしないとスズメバチに襲われそうな勢いです。軒下にはツバメが巣を作っているので薬剤散布は難しい状況です。スズメバチの種類は、どこにでも巣を作る暴れん坊のキイロスズメバチです。
キイロスズメバチの巣は、家の奥の方にある風呂場天井から見わたすと玄関の屋根裏に見えました。同時に軒先の一直線状の隙間から外光が差し込んでいるのも確認できます。キイロスズメバチは、その軒先の隙間から出入りしています。真っ暗な屋根裏から見ると、外光が差し込むところがあちらこちらにあって、家の中がいかに隙間だらけであるかわかります。
越冬を終えたキイロスズメバチの女王蜂がこの軒先の隙間から侵入して作り始めた巣です。キイロスズメバチの巣は軒先の隙間から入ってすぐの場所ではなく、スズメバチが少し歩いた先くらいの場所にあります。これから巣が大きくしてゆくことを考慮すれば、軒先から入ってすぐの狭い場所よりも広い空間が確保できる出入り口から少し離れた場所に巣を作った方がよいと女王蜂が計算したのでしょうか。
玄関屋根裏のキイロスズメバチの巣に接近して真横から撮影キイロスズメバチの巣の巣盤は4段と7月下旬の巣にしては大きいものでした。巣盤を見ると、羽化跡と蛹が入った白いまゆが目立ちます。このまま駆除しなかったら、放置するほど危険性は劇的に高まっていったでしょう。
キイロスズメバチの巣の巣盤は4段
いわき市、2012年7月下旬
キイロスズメバチの巣内には、この大きな巣にふさわしい威風堂々とした黒光りする大きな女王蜂がいました。
キイロスズメバチの女王蜂(左)と働き蜂たち(右)
いわき市、2012年7月下旬
軒先の隙間から殺虫剤を外からスプレーしても、家の構造物に邪魔されて肝心なところに殺虫剤が到達していなかったようです。ほとんどのスズメバチが巣内で活動している訳ですが、巣内に殺虫剤を到達させるには巣の外皮にあるたった1つの直径1〜2pの巣穴から噴きこむ必要があります。どこに巣があるかわからない状況では、それは至難の技です。
アシナガバチの種類は、どこにでもいる身近なコアシナガバチです。コアシナガバチの巣をじっくり観察してみると、巣がある枝の色もほぼ同色。巣に群がっている黒っぽいコアシナガバチを見つけて初めて巣があることがわかります。
この事例では、草むしり中、気ずかないうちに枯れたヒバに近寄りすぎたこと、あるいは枝葉に身体が触れたことが刺激になってコアシナガバチに刺されたのだと思います。コアシナガバチに刺されるパターンの多くは、気付かないうちにです。
キアシナガバチのような大きなアシナガバチであれば、巣も大きいので目立ちます。コアシナガバチになると小さいアシナガバチで、巣も小さいので見逃してしまうこともたびたびです。防御策としては、身近でアシナガバチが「いやに飛んでいるなぁ」と気になったら、アシナガバチが行きつく先に巣がないかを確認することでしょうか。
現場の巣を見ると、基礎の上にある水切りにアシナガバチが巣を作っています。アシナガバチの種類は、どこにでもいる黒っぽくて小さめなコアシナガバチです。このコアシナガバチに刺される事例がアシナガバチの中では一番多いです。
コアシナガバチの巣が庭の水道蛇口の近くに
福島市、2012年7月下旬
水道蛇口に近づくとアシナガバチは、こちらをにらめつけるように威嚇してきました。アシナガバチの威嚇行動は、巣に近づくと、一斉に前かがみになって、こちらをにらめつけるようにして翅を震わせることから始まります。それを無視して、さらに近づくと巣上にいたコアシナガバチたちが放射線状に飛び散るように一斉に攻撃してきます。この水道蛇口に近づくことは、このままでは危険な行為です。
コアシナガバチの巣に近づくと、こちらを睨むように威嚇
福島市、2012年7月下旬
さっそく、コアシナガバチの巣駆除を終わらせ、巣に外出から戻ってくる戻り蜂対策も完了。家の周りを1周して他に巣がないかも確認しました。他のところには巣を作っていないようですよと言って、水道蛇口の上の方にある窓枠を見上げた瞬間に、もう一つのコアシナガバチの巣を発見しました。
コアシナガバチの巣が窓枠の隅っこに潜む
福島市、2012年7月下旬
そのコアシナガバチの巣は、窓枠の隅に隠れるようにしてありました。小さな巣を作る黒っぽい小さなアシナガバチという特徴が目立たなくしているようです。危うく見逃しそうでした。
このコアシナガバチの巣に気づかなかったのは、わたしの力量不足もありますが、この気づきにくさはコアシナガバチに刺されることが多い理由であるかもしれません。小さな巣を作って、どこにでもいる小さくて黒っぽいコアシナガバチに刺されないように注意が必要です。
スズメバチの種類は暴れん坊のキイロスズメバチです。スズメバチの出入り口は、玄関出入り口のすぐ脇にある壁の隙間です。壁と屋根部材が重なり合う場所にできた構造的な隙間です。この隙間から越冬を終えた女王蜂が侵入し、玄関の天井裏に巣を作っています。こういう隙間から潜り込んで天井裏や軒天に巣を作るのは、ほとんどキイロスズメバチです。
キイロスズメバチの巣が玄関にあることは、暴れん坊のスズメバチだけにとても危険です。玄関戸の開閉による振動、あるいは訪ねてくるお客さんの化粧の匂いや服装に反応して襲う可能性もあります。スズメバチの出入りを発見してすぐの駆除、正解だと思います。
この事例と同じような場所に構造的な隙間があるお宅をよく見かけます。このような場所からスズメバチが潜り込んで巣を作る事例が多く、スズメバチ対策として重要なチェックポイントです。また、永続的な予防策としては、越冬を終えたスズメバチの女王蜂が潜り込まないように、このような隙間があれば金属タワシなどを使って埋めることをお勧めします。
スズメバチの種類はどこにでも巣を作るキイロスズメバチです。東日本大震災のときに、屋根のハフ板が割れたため、大工さんに直してもらったとのこと。直してもらってもあいていた約2cm角のハフ板の隙間、これが問題でした。その隙間から越冬を終えたキイロスズメバチの女王蜂が侵入して巣を作ったのです。
キイロスズメバチが出入りする屋根の小さな隙間
福島県岩瀬郡鏡石町、2012年7月下旬
このような事例では、軒天の板を切り抜いてしまえば、容易にスズメバチの巣を駆除できます。その方が駆除する側にとっては作業も精神的にも極めて楽です。そのかわり、駆除を依頼した方は、スズメバチの駆除代と修繕費の両方を負担することになります。
この事例では、修繕費が発生しない方法で駆除しました。これまでに培ってきた手法を組み合わせての駆除です。スズメバチの巣は1年もので、残った巣を翌年に再利用することはありません。ここで、スズメバチたちをしっかり駆除して廃巣にしてしまえば、巣を取り出すために、わざわざ軒天を壊して修繕費をかける必要はなくなります。
スズメバチが出入りする隙間をふさいでしまえば兵糧攻めでスズメバチが餓死して死んでしまうと発想する方が多いです。ところが、その方法は危険がともないます。その危険とは、スズメバチが出口を探して家の中などに出てくることがあります。これでは兵糧攻めどころではありません。また、隙間をふさぐ作業中にスズメバチに刺される方がけっこうおります。
日本家屋は、隙間だらけの建物が多いです。暗闇の中にはたくさんの隙間があり、そこから漏れてくる光を頼りにスズメバチが外に脱出することは容易にできます。スズメバチが通常利用していた出入り口を強引にふさいでしまえば、とんでもないところから出入りしてしまうことになります。
この事例では、スズメバチの出入り口をふさいでいません。スズメバチの通常利用していた隙間をふさぐのは駆除の完了が確認できた時です。この事例では、1カ月後にスズメバチの出入りがなくなったことを確認して、スズメバチが再度侵入しないように穴埋めを行っていました。
スズメバチの種類はおとなしいコガタスズメバチです。越冬を終えた女王蜂が電話線に巣を作り始め、いまでは大きな巣になっています。電話線の巣は大きくなるに従いグラグラするので、安定させようと壁にベッタリと巣をスズメバチが密着させ作りあげています。
コガタスズメバチの巣は直径15p、巣盤2段でした。急成長期の巣のためか外皮が薄く駆除作業中に容易に破れてしまい、巣盤がむきだしになりました。巣を観察すると壁側が平らな半球状の巣であることがわかります。コガタスズメバチが壁に巣を作る時の典型的な形です。状況に合わせて臨機応変に巣を作りあげてゆくというコガタスズメバチの能力がよくわかります。
コガタスズメバチが壁に作った巣は半球状
福島県河沼郡会津坂下町、2012年7月中旬
この事例のコガタスズメバチの巣では、働き蜂たちが広い庭を縦横無尽に飛び回っていました。法事でたくさんの人が集まるのでスズメバチの巣をそのまま放置すれば危険な状況でした。
1階のベランダに廃品回収に出そうとして積み上げていた椅子の下にスズメバチが巣を作っています。その巣にスズメバチが出入りする様子が居間の窓からガラス越しによく見えます。まさしく、目と鼻の先にスズメバチがいます。2012年7月中旬の郡山市の事例です。
スズメバチの種類はおとなしいコガタスズメバチです。長い越冬を終えたコガタスズメバチの女王蜂によって春先から作られ始めた巣です。コガタスズメバチの巣は直径12pで、巣盤は1段でした。羽化跡から判断して働き蜂は25匹ほどいる巣でした。
コガタスズメバチの巣は直径12p
郡山市、2012年7月中旬
コガタスズメバチがいかに身近なスズメバチであるかを思い知らされる事例です。コガタスズメバチはいつのまにか忍び寄り、見つけた時には大きな巣になっていることが多いです。冬を越したコガタスズメバチの女王蜂が単独で作りあげる初期巣は特徴的なトックリ型の巣をしています。ご注意を!!
ここから思い込みが始まります。このスズメバチの種類はおとなしいコガタスズメバチであると思い込んでしまったのです。その思い込みのからくりは次のようです。
生垣の樹内に巣を作るのは、コガタスズメバチかキイロスズメバチの場合が多いです。キイロスズメバチは7月〜8月に生垣に引っ越してきて樹内に巣を作る場合があるけれど、この巣は7月中旬にしては大きすぎるのでキイロスズメバチの引っ越して作った巣ではない。だから、生垣の巣は引っ越しの習性がない春先から作り始めたコガタスズメバチの巣である。
スズメバチの巣があった生垣
福島県石川郡石川町、2012年7月中旬
コガタスズメバチはソーッと巣に近づけば、かなりの距離まで近づけます。コガタスズメバチだと思い込んでいましたから防護服も着ずに軽装で思いっきり巣に近づきました。ところが、巣に近づいた途端に1匹のスズメバチが怒ったように襲ってきました。それが引き金になって次々に巣の内外にいたスズメバチたちが騒ぎ出しました。
おかしいと思いながらそのスズメバチの姿を観察して納得。なんと、怒りん坊のキイロスズメバチだったのです。かなり危ない状況だったですが、なんとか刺されずにすみました。秋ほど凶暴ではないですが、キイロスズメバチは不用意に巣に近づくと、コガタスズメバチと違い襲ってきます。
キイロスズメバチの巣があった生垣の樹内
福島県石川郡石川町、2012年7月中旬
この間違い原因の一つはスズメバチの巣は確認したのですが、巣に出入りする成虫をよく見ていなかったことです。さらに、思い込みが見えるものまで見えなくしていたのです。お恥ずかしい限りです。
では、7月中旬なのに、あんな大きな引っ越し巣になったんだという疑問が残ります。これも思い込みあからんでいました。キイロスズメバチの巣を取ってみて、その真相がわかりました。私にとっては、とんでもない思い込みから解放してくれる発見です。
キイロスズメバチの巣をばらしてみると、女王蜂が単独で作った初期巣の跡が大きくなった巣の中にありました。初期巣の色白っぽいのでわかります。これはキイロスズメバチの引っ越し巣ではなかったのです。春先に越冬を終えた女王蜂が単独で作った初期巣を中心にして、その後羽化してきた働き蜂たちが大きくしていった巣だったのです。
キイロスズメバチの初期巣は白っぽく見える部分
福島県石川郡石川町、2012年7月中旬
このキイロスズメバチの巣は直径12cm、巣盤は2段ありました。女王蜂も巣内に見つかりました。春先の寒さが影響しているのでしょうか、子育てをする育房室はどれも小さく、たくさんあります。
キイロスズメバチの巣は直径12cm、巣盤2段
福島県石川郡石川町、2012年7月中旬
思い込みは、見えるものまで見えなくなります。スズメバチという危険な生き物と向いあってたとき、思い込みで危険を招いてしまいました。でも、うれしいことに思い込みから解放される「キイロスズメバチは樹木に初期巣から作ることがある」という発見もありました。私にとっては大発見です。
キイロスズメバチの引っ越しの習性について、わかりにくいと思いますので、何度も紹介していますが、初めてこの記事を読まれる方のために、以下に紹介していますので、ご覧ください。
キイロスズメバチは引っ越しする・・・
土の中や朽木の中での越冬から春先に目覚めたキイロスズメバチの女王蜂は、さっそく巣作りを単独で始めます。巣を土の中、壁の中、天井裏など外敵からねらわれにくく、温度も保温されるような閉鎖的な場所に作ります。巣がだんだんと大きくなると閉鎖的な場所に作った巣が手狭になり、軒下などの開放的な広い場所に巣を移す、引っ越しが始まるのです。
働き蜂が引っ越し先を見つけてくると数十匹で巣を作りはじめますから、アッという間に大きな巣ができあがってしまいます。また、引っ越しするまで大元の巣に女王蜂は目一杯卵を産んで、引っ越し巣に移ってゆきます。引っ越し後でも、大元の巣は、成虫になるまで引っ越し巣と行き来する働き蜂たちによって子育ては継続されます。
一方、天井裏に巣を作った場合、空間が広く引っ越しせずに、そのまま巣が巨大化するようです。引っ越さない分だけ大きな巣になります。
スズメバチの巣への出入りは、ほとんどなく静かです。しばらくしてやっとスズメバチが巣に戻ってきました。スズメバチの種類はおとなしいコガタスズメバチです。
コガタスズメバチがツツジの樹内に作った巣
郡山市、2012年7月中旬
コガタスズメバチの巣は直径が12cmで、巣盤が2段でした。巣は小さく、性格はおとなしくて目立たないことが、コガタスズメバチによる刺傷被害が多い原因になっているようです。
コガタスズメバチの巣は直径12p、巣盤は2段
郡山市、2012年7月中旬
スズメバチの羽音の「ブーン」という音は大きいのですが、草刈り機や刈り込み機のエンジン音でかき消されてしまいます。そのために襲われていることに気づかずに逃げ遅れて刺されてしまうことも起こります。草刈りや刈り込み作業前に何らかの方法でスズメバチの巣の確認が必要です。お気を付け下さい。
研究者から害虫駆除現場に飛び出し、20年の研究生活で磨き上げた得意とする「コロンブスの卵」的な発想で常識破りのハチ駆除の技術を開発・実践中。今では一人当たりハチの巣の駆除件数は、福島県でダントツNO.1 !一方、ハチ駆除の現場の様子や生活に役立つ「ハチ」の情報をブログやYouTube、講演会で発信中! ルイワン 蜂・害虫駆除センター 代表 農学博士 大類幸夫は 「ハチ駆除」をテーマに今日も現場で駆除を実践しています。
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