スズメバチ駆除の専門店として、福島県郡山市に2008年1月1日にルイワン蜂・害虫駆除センターを設立しています。これまでルイワン蜂・害虫駆除センターがスズメバチやハチを駆除してきた事例を中心に紹介しています。

スズメバチ・蜂の巣を福島の農学博士が駆除します!.jpg

2009年05月27日

キイロスズメバチが引っ越しするって??? 〜その2〜

巣の引っ越しをするスズメバチは、キイロスズメバチ、モンスズメバチ、チャイロスズメバチです。この3種とも福島県に生息しています(2年間の調査で確認)。キイロスズメバチは、スズメバチの中でも攻撃性が高く、人間の生活に順応している身近なスズメバチなので厄介者No.1です。

 

キイロスズメバチの巣が引っ越して新しい巣に移るとしたときに疑問がわきます。「引っ越したキイロスズメバチの巣の幼虫は世話されるだろうけど、元の巣の幼虫はどうなるの」という疑問。その答えは、キイロスズメバチの働き蜂たちは、両方の巣の幼虫の世話をします。

そのため、働き蜂は新しい巣と元の巣を行き来することになります。行き来することを考えると、大元の巣と引っ越し巣は、「ご近所さん」の距離にあると思われます。そして、最終的には、引っ越した巣で一家が集合して暮らすことになるのです。



 
キイロスズメバチは,巣の引越しをしない場合もあります。それは,天井裏など最初から十分な空間がある場所にキイロスズメバチの女王蜂が巣を造った場合です。その巣の女王蜂が造った女王巣に働き蜂によって巣盤が追加されて巣が、どんどん大きくなってゆきます。天井裏に作られたキイロスズメバチの巣が巨大なのは、引っ越しもせずに、ひたすら巣を大きくすることに専念している結果なのでしょう。
 
 
キイロスズメバチの女王蜂が天井裏に作った巣.jpgキイロスズメバチの女王蜂が天井裏に作った巣
天井裏は閉鎖空間ですが、巣がいくらでも大きくなれる空間です。温度も高く、天敵が少ない環境でもあります。
キイロスズメバチのように人間の作った環境に順応すれば、その恩恵ははかりしれません。




キイロスズメバチの巣の引越しは,きわめて合理的な戦略と解釈されています。キイロスズメバチの巣づくりは,他のスズメバチよりも早く開始され,まだ寒い時期です。
そこで,キイロスズメバチの女王蜂1頭で巣を造る時期は,屋根瓦の中,土中などの狭い空間など,天敵に見つかりにくく、温度も比較的高く保温されるところに巣を作っておき,多数の働き蜂が羽化してきて気候も温暖になってから広い場所に引っ越ししているという解釈です。 

淘汰が働く自然界では、種の保存のために合理的な順応の仕組みを持つ者だけが生き残ってきたと考えると、今生きている生き物の習性に畏敬の念をもってしまいます。



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2009年05月26日

キイロスズメバチが引っ越しするって??? 〜その1〜

キイロスズメバチが軒下などに作った巣を発見したとき、「今までなかったのに、いつのまにか、でっかいスズメバチの巣ができていた」という不思議な現象。これには、キイロスズメバチが巣を引っ越しするという習性がかかわっています。あまりにも知られていないキイロスズメバチの習性です。

キイロスズメバチは、さまざまな場所に巣を作ります。わたしが実際に見てきたキイロスズメバチの巣は樹枝,軒下,橋下などの開放空間から,屋根裏,屋根瓦の中,土の中などの閉鎖空間まで作っていました。キイロスズメバチが巣を作る場所と引っ越しする習性には密接な関係があるのです。


キイロスズメバチは、どのようにして巣を作っていくのでしょうか?
 

土の中や朽木の中での越冬から春先に目覚めたキイロスズメバチの女王蜂は、さっそく巣作りを単独で始めます。キイロスズメバチの巣は、土の中、屋根瓦の中など外敵からねらわれにくく、温度も保温されるような閉鎖的な場所に作られます。

 

越冬から覚めたキイロスズメバチの女王蜂が作った巣は,このように狭い空間に巣を作るため,きわめて見つけにくいのです。ここに作っていたのかとわかるのは、引っ越しする必要があるほどキイロスズメバチの巣が大きくなってからです。


キイロスズメバチの女王蜂が土の中に作った巣.jpgキイロスズメバチの女王蜂が最初に土の中に作った巣

巣はモグラが土を掘って空洞になっているところに作られていました(2008年8月上旬に撮影)。



キイロスズメバチの女王蜂が屋根瓦の中に作った巣.jpgキイロスズメバチの女王蜂が屋根瓦の中に作った巣

矢印は、何とか巣の一部分がかろうじて見えています(2008年8月中旬に撮影)。


キイロスズメバチの女王蜂は、巣を作りながら卵を産み、卵からふ化した幼虫に餌を運ぶなど忙しい毎日を過ごします。幼虫が大きくなって成虫になると働き蜂となって女王蜂に代わり巣作りと幼虫の世話をはじめます。一方、女王蜂は卵を産むことに専念してゆくという役割分担ができあがってきます。

 

このようにしてキイロスズメバチの巣がだんだんと大きくなると閉鎖的な場所に作った巣が手狭になり、軒下などの開放的な広い場所に巣を作り、キイロスズメバチの引っ越しが始まるのです。

キイロスズメバチの
働き蜂が引っ越し先を見つけてくると、数十匹の働き蜂たちが巣を突貫工事で作りはじめますから、アッという間に大きなキイロスズメバチの巣ができあがってしまいます。


 
このようにして、「今までなかったのに、いつのまにか、でっかいスズメバチの巣ができていた」と多くの方が不思議に思うことが起こっているのです。

「キイロスズメバチが引っ越しするって??? 〜その2〜」に続きます。


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2007年07月21日

スズメバチの捕虫数が減少―福島県郡山市でのトラップ捕虫実績―

福島県郡山市2007年7月15日のスズメバチのトラップによる捕虫実績は、 

郡山市
街地で、キイロスズメバチ:3頭、コガタスズメバチ:1頭、エントツドロバチ:6頭 

郡山こどものもり公園で、
オオスズメバチ:1頭、コガタスズメバチ:3頭。 

この時期は、台風が接近するなど不安定な天気が続いていました。このようなことが捕虫の減少につながったのかもしれません。

  07.7.16こども.jpg
トラップに捕虫されたスズメバチと他の昆虫類(福島県郡山市にあるこどものもり公園。2007年7月15日調査分)―写真左側で上からオオスズメバチ、コガタスズメバチ―


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2007年07月20日

スズメバチの働き蜂の捕虫が増加―福島県郡山市でのトラップ捕虫実績―

福島県郡山市2007年7月8日のスズメバチのトラップによる捕虫実績は、 

郡山市
街地で、コガタスズメバチ:2頭、キイロスズメバチ:3頭、ヒメスズメバチ:1頭、キアシアシナガバチバチ:4頭、エントツドロバチ:33頭、スズバチ:1頭。

郡山こどものもり公園で、
オオスズメバチ:2頭、キイロスズメバチ:4頭、ヒメスズメバチ:1頭、エントツドロバチ:3頭、ムモンホソアシナガバチ:1頭 

この日は、ニイニイゼミが鳴いていました。まだ捕虫されていないセミが好物のモンスズメバチも、そろそろ出番かもしれません。

 子供全体07.7.8.jpg 
トラップに捕虫された多数の昆虫類(福島県郡山市にあるこどものもり公園。2007年7月8日調査分)

  子供スズ07.7.8.jpg
トラップに捕虫されたスズメバチと他の昆虫類(福島県郡山市にあるこどものもり公園。2007年7月8日調査分)―写真左側で上からオオスズメバチ、キイロスズメバチ、ヒメスズメバチ、エントツドロバチ、ムモンホソアシナガバチ―


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2007年07月01日

スズメバチの働き蜂が捕虫されはじめました―福島県郡山市でのトラップ捕虫実績―

福島県郡山市2007年7月1日のスズメバチのトラップによる捕虫実績は、 

郡山市
街地で、コガタスズメバチ:1頭、キイロスズメバチ:2頭、アシナガバチバチ:1頭、エントツドロバチ:65頭。

郡山こどものもり公園で、
オオスズメバチ:1頭、キイロスズメバチ:1頭、コガタスズメバチ:3頭、ヒメスズメバチ:4頭、エントツドロバチ:7頭
 

スズメバチの女王蜂が育てた働き蜂がトラップで捕虫されはじめました。キイロスズメバチの働き蜂は、女王蜂と比較すると顕著に小さいばかりかアシナガバチより小さい。この時期に羽化してくるキイロスズメバチの働き蜂とアシナガバチは、形も似ているので瞬間的に区別することが難しいかもしれません。

本ブログのカテゴリ「スズメバチの種類とその特徴」に「スズメバチとアシナガバチの見分け方」がありますのでを参照してください。
 

一方、福島県郡山市にある神社のお宮軒下のコガタスズメバチの巣は、今日(7月1日)も逆トックリ形をしており、働き蜂の羽化はまだのようです。
 
7.7.1こどもの森.jpg 
トラップに捕虫された多数の昆虫類(福島県郡山市にあるこどものもり公園。2007年7月1日調査分)

 
7.7.1こどものスズメバチ.jpg 
トラップに捕虫されたスズメバチと他の昆虫類(福島県郡山市にあるこどものもり公園。2007年7月1日調査分)―写真左側で上からオオスズメバチ、コガタスズメバチ、ヒメスズメバチ、キイロスズメバチ、エントツドロバチ― 
7.7.1キイロスズメバチ、アシナガバチ.jpg
キイロスズメバチの女王蜂、キイロスズメバチの働き蜂、アシナガバチの形状比較(郡山市街地で採取)―左端がキイロスズメバチの女王蜂(5月27日採取)、まん中の2頭がキイロスズメバチの働き蜂(7月1日採取)、右端がアシナガバチ(7月1日採取)―


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2007年06月28日

スズメバチの捕虫数がやや増加傾向にあり―福島県郡山市でのトラップ捕虫実績―

福島県郡山市2007年6月24日のスズメバチのトラップによる捕虫実績は、 

郡山市
街地で、オオスズメバチ:1頭、キイロスズメバチ:1頭、コガタスズメバチ:1頭、ヒメスズメバチ:1頭、エントツドロバチ:9頭。

郡山こどものもり公園で、
オオスズメバチ:3頭、キイロスズメバチ:4頭、コガタスズメバチ:4頭、ヒメスズメバチ:4頭、エントツドロバチ:34頭 

先週のスズメバチの捕虫数は減少傾向にありましたが、今週はやや増加傾向にあります。そろそろスズメバチの女王蜂が育てた働き蜂が羽化する時期です。


福島県郡山市
にある神社のお宮軒下のコガタスズメバチの巣は、今日(6月28日)も逆トックリ形をしており、働き蜂の羽化はまだのようです。でも、郡山市も梅雨に入りましたが、暑い日が続いておりスズメバチの女王蜂が育てている働き蜂が急激に成長することでしょう。

 
 07.6.24こどものもり.jpg
トラップに捕虫されたスズメバチと他の昆虫類(福島県郡山市にあるこどものもり公園。2007年6月24日調査分)―写真左側で上からオオスズメバチ、コガタスズメバチ、ヒメスズメバチ、キイロスズメバチ、エントツドロバチ―
posted by スズメバチ博士 at 20:49| Comment(0) | TrackBack(0) | スズメバチの生態 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月18日

コガタスズメバチの巣を発見―福島県郡山市のコガタスズメバチの巣―

コガタスズメバチの巣を福島県郡山市で新たに発見(2007年6月18日)。コガタスズメバチの典型的な逆トックリ形の巣が軒下に造られていました。巣の大きさは、今まで経過報告している郡山市の神社のお宮の軒下に造られた巣よりも小さいのですが、少し長い。コガタスズメバチの巣の大きさは、巣を造る女王蜂によってさまざまのようです。

07.6.18郡山.jpg 
コガタスズメバチの巣(2007年6月18日)―福島県郡山市で軒下に見つけたコガタスズメバチの巣―
posted by スズメバチ博士 at 23:55| Comment(0) | TrackBack(0) | スズメバチの生態 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月17日

スズメバチの捕虫数が減少―福島県郡山市でのトラップ捕虫実績―

福島県郡山市2007年6月17日のスズメバチのトラップによる捕虫実績は、 
郡山市街地で、キイロスズメバチ:1頭、エントツドロバチ:12頭。
郡山こどものもり公園で、ヒメスズメバチ:2頭、キイロスズメバチ:1頭、ムモンホソアシナガバチ:3頭。

スズメバチの捕虫数は、これから増加してゆくと考えてましたが、逆に減少しています。スズメバチの巣では、女王蜂が卵からふ化した幼虫を育てるのに大忙しの時期。おそらく、女王蜂の行動は、幼虫の餌となる昆虫などの狩りが中心となり、樹液などには関心が薄くなっているのかもしれません。これが、トラップへの誘引数が少なく、その結果として捕虫数が少なくなっている理由かも。

07.6.17こどものもり.jpg
トラップに捕虫されたスズメバチと他の昆虫類(福島県郡山市にあるこどものもり公園。2007年6月17日調査分)―写真左側で上から
キイロスズメバチの女王蜂、ヒメスズメバチの女王蜂、ムモンホソアシナガバチ―
posted by スズメバチ博士 at 21:37| Comment(0) | TrackBack(0) | スズメバチの生態 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月10日

スズメバチの種類が豊富になってきました―福島県郡山市でのトラップ捕虫実績―

福島県郡山市2007年6月10日のスズメバチのトラップによる捕虫実績は、 

郡山市
街地で、コガタスズメバチ:2頭。

郡山こどものもり公園で、オオスズメバチ:4頭、ヒメスズメバチ:3頭、キイロスズメバチ:1頭、シダクロスズメバチ:2頭、ムモンホソアシナガバチ:4頭。
 

雑木林が多い郡山こどものもり公園では、採取されるスズメバチの種類が豊富になってきました。ヒメスズメバチは、アシナガバチの巣を襲って幼虫の体液をえさにします。アシナガバチもトラップで捕虫されているので、ヒメスズメバチのえさも豊富だということでしょうか。

07.6.10子供森.jpg 
トラップに捕虫されたスズメバチと他の昆虫類(福島県郡山市にあるこどものもり公園。2007年6月10日調査分)―写真左側で上からオオスズメバチの女王蜂、ヒメスズメバチの女王蜂、キイロスズメバチの女王蜂、シダクロスズメバチの女王蜂、ムモンホソアシナガバチの女王蜂―
posted by スズメバチ博士 at 22:31| Comment(0) | TrackBack(0) | スズメバチの生態 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月09日

コガタスズメバチの巣が典型的なトックリ形で完成―福島県郡山市のコガタスズメバチの巣―

コガタスズメバチの巣を福島県郡山市の神社のお宮の軒下に発見(2007年5月26日)してから14日目(6月9日)、コガタスズメバチの女王蜂が典型的なトックリ形の巣に仕上げました。コガタスズメバチの女王蜂があっという間にトックリ形の巣を完成し、その建築スピードに感嘆。

 
07.6.9完成郡山コガタ.jpg 
コガタスズメバチの巣のその後 ―福島県郡山市にある神社のお宮の軒下で発見してから14日目(2007年6月9日)―
posted by スズメバチ博士 at 23:22| Comment(0) | TrackBack(0) | スズメバチの生態 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月07日

コガタスズメバチの女王蜂が巣形をトックリ形に整形開始―福島県郡山市のコガタスズメバチの巣―

コガタスズメバチの巣を福島県郡山市の神社のお宮の軒下に発見(2007年5月26日)してから11日目(6月6日)、コガタスズメバチの女王蜂が巣の外被をトックリ形に整形しはじめました。コガタスズメバチの巣は、逆トックリ形なので他種と容易に区別がつきます。
 
07.6.6巣造りコガタ女王蜂郡山.jpg
コガタスズメバチの巣のその後 ―福島県郡山市にある神社のお宮の軒下で発見してから11日目(2007年6月6日)―

コガタスズメバチの巣は、トックリ形であることで巣内が保温され,外敵の侵入防止にもなると思われます。この巣のトックリ形は、働き蜂が羽化してくるまで維持されます。


そして、コガタスズメバチの働き蜂が羽化してくると、トックリ形の先端部がかじりとられ球状になり,巣の出入り口も真下から巣の側面につくられます。

 

コガタスズメバチの巣がトックリ形をしているかぎり、巣の中の成虫は、女王蜂1頭だけなのです。コガタスズメバチの巣がトックリ形であれば、コガタスズメバチの巣は、ほとんど危険がなく駆除できます。


ところが、トックリ形の先端部がかじりとられ球状になった巣には、コガタスズメバチの羽化した働き蜂がいることから、コガタスズメバチの巣の駆除は、一気に危険性が高まることになります。
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2007年06月06日

スズメバチの幼虫がスクスク育っています―福島県郡山市のコガタスズメバチの巣―

コガタスズメバチの巣を福島県郡山市の神社のお宮の軒下に発見(2007年5月26日)してから7日目(6月2日)、コガタスズメバチの巣の外被の入り口が細くなり、トックリ形のコガタスズメバチ特有の巣形になるのも、もうすぐです。

07.6.2コガタ巣郡山.jpg
コガタスズメバチの巣のその後 ―福島県郡山市にある神社のお宮の軒下で発見してから7日目(2007年6月2日)― 


コガタスズメバチの巣盤の中央にある育房室では、幼虫がスクスクと大きくなっています。巣盤の端にある育房室の卵は、まだふ化していない。
  

07.6.2コガタ幼虫郡山.jpg
コガタスズメバチの巣盤にある育房室は、スクスク育つ幼虫とふ化前の卵が混成(2007年6月2日、福島県郡山市)
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2007年06月03日

オオスズメバチ,キイロスズメバチを捕虫―福島県郡山市―

福島県郡山市における6月3日のスズメバチのトラップによる捕虫実績は、
郡山市
街地で、オオスズメバチ:1頭。
郡山こどものもり公園で、オオスズメバチ:3頭、キイロスズメバチ:2頭、ムモンホソアシナガバチ:1頭。
なお、ムモンホソアシナガバチは、このトラップで昨年も捕虫されています。

 
こどものもり07.6.jpg 

トラップに捕虫されたスズメバチと他の昆虫類(福島県郡山市にあるこどものもり公園。2007年6月3日調査分)―写真左側で上から、オオスズメバチの女王蜂、キイロスズメバチの女王蜂、ムモンホソアシナガバチの女王蜂―

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2007年05月31日

スズメバチの女王蜂が産んだ卵がふ化し始める―福島県郡山市のコガタスズメバチの巣―

コガタスズメバチの女王蜂が産んだ卵がふ化し始めました。コガタスズメバチの巣を福島県郡山市の神社のお宮の軒下に発見してから5日目の今日(2007年5月31日)、コガタスズメバチの巣の状況を観察してきました。コガタスズメバチの巣の外被は少し大きくなり、育房室の数が1個増えて16個ありました。
 
コガタ大きくなった巣郡山07.5.jpg 
コガタスズメバチの巣のその後 ―福島県郡山市にある神社のお宮の軒下で発見してから5日目(2007年5月31日)― 
 


コガタスズメバチの巣盤の中央にある育房室の卵がふ化していました。巣盤の端にある卵は、まだふ化してないようです。
 孵化直後コガタ幼虫郡山07.5.jpg 
コガタスズメバチの女王蜂によって産み付けられた卵から幼虫がふ化(2007年5月31日、福島県郡山市)

スズメバチの女王蜂は、巣盤の柄に体を巻きつけるようにしてとまり、女王蜂の太い腹をたえずアコーディオンのように伸び縮みして発熱して巣盤の屋根(育房室の後ろ)を温め、育房室に産んだ卵を保温します。 

写真をみると巣盤の屋根にコガタスズメバチの女王蜂が隠れるように翅だけ出している姿がみえますが、コガタスズメバチの女王蜂は、身を隠しているのではなく、この発熱行動をしているものと思われます。

このスズメバチの発熱行動で熱が伝導しやすい位置である巣中央にある育房室の卵からふ化してくるのかもしれません。
 


スズメバチの女王蜂は、大忙しです。巣をつくり続け、卵を産み、卵から幼虫がふ化してくれば幼虫の餌を運ばなければなりません。休憩のような時間も、お腹をたえずアコーディオンのように伸び縮みして発熱して巣盤の屋根を温めているのでしょうか。

参考文献:『スズメバチはなぜ刺すか』(松浦誠著,北海道大学図書刊行会)

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2007年05月29日

スズメバチの女王蜂が巣を造り始めてます―福島県郡山市のコガタスズメバチの巣―

スズメバチの巣を福島県郡山市にある神社のお宮の軒下に発見しました(2007年5月26日)。コガタスズメバチの巣です。コガタスズメバチの女王蜂は、5月20日から郡山市の市街地に設置したトラップで捕虫されはじめています。

オオスズメバチ、コガタスズメバチ、キイロスズメバチ、モンスズメバチも郡山市のトラップで、もうすでに捕虫されているので、郡山市でも本格的なスズメバチの巣づくりシーズンに突入です。


コガタスズメバチの巣は、風雨や直射日光を遮断している軒下のベストポジションに作っていました。それを裏付けるように、すぐ隣には、1〜2年前に造られたと思われる古い壊れたスズメバチの巣が並んでいます。昨年、福島県本宮市にある神社のお宮の軒下で見つけたコガタスズメバチの巣も全く同じポジションにありました。
           

 郡山お宮軒下コガタ07.jpg   
コガタスズメバチの巣を福島県郡山市にある神社のお宮の軒下に発見(2007年5月26日)―コガタスズメバチの巣(上)、古いスズメバチの巣(下)― 

名古屋市11,722件のコガタスズメバチの例では,79.6%が樹木に,残り14.0%が軒下に巣を作っていたと報告されています(「都市のスズメバチ」より)。このことから、コガタスズメバチの巣が高頻度で作られる樹木にも巣作りが開始されていると推定されます。 
 


コガタスズメバチの巣の中は、まだ、むきだしになっており、六角形の15個の育房室の中には、女王蜂によって1個ずつ卵が産み付けられています。

郡山市コガタスズメバチの巣と女王蜂(2007.5.jpg 
コガタスズメバチの巣の中がむきだしになっており(営巣初期)、コガタスズメバチの女王蜂によって産み付けられた卵が育房室の中に見える(2007年5月26日、福島県郡山市)

越冬を終えた女王蜂は5月の営巣開始から,最初の働き蜂が羽化するまで,女王蜂が単独で巣作りと子育てをします.この巣は、まだ巣の中がむきだしになっていますが、これから女王蜂は、巣の内部がみえなくなるように、少しずつトックリを逆さにしたような形の巣に仕上げてゆきます。

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2007年05月27日

オオスズメバチは多数捕虫,コガタスズメバチとキイロスズメバチもボチボチ捕虫

福島県郡山市の市街地における各調査日のスズメバチの捕虫実績は、以下のようでした。
 

○5月20

  オオスズメバチ:1頭、コガタスズメバチ:1頭
 

○5月27 
  オオスズメバチ:9頭、コガタスズメバチ:2頭、
  キイロスズメバチ:1頭 

オオスズメバチの捕虫が顕著に増加。コガタスズメバチと思われる女王蜂が卵を産みつけている巣を近くの神社で発見。コガタスズメバチも活動が活発になってるもよう。キイロスズメバチも捕虫されはじめました。

越冬から目覚めたスズメバチの女王蜂たちは、樹液などを舐めて越冬中に消耗した体力を回復させながら単独で巣つくりと子育てを始めています。 


スズメバチ類の発生消長の調査場所を1か所増やしました。郡山市にある広大な雑木林をもつ郡山こどものもり公園に2007年5月13日に捕虫器(トラップ)を設置しました。トラップは、雑木林の中に設置したので肌で感じる温度が日当たりの良い場所よりひんやりした感があります。
 
     子供の森公園にトラップ設置.jpg 
スズメバチのトラップを2007年5月13日に福島県郡山市にある郡山こどものもり公園の雑木林の中に設置 


郡山こどものもり公園における各調査日のスズメバチの捕虫実績は、以下のようになりました。
 

○5月20

  スズメバチの捕虫はなし。
 

○5月27
  オオスズメバチ:1頭、キイロスズメバチ:1頭、

  ネズミ:1頭            

スズメバチがひんやりとした雑木林の中でも、やっと捕虫されるようになりました。スズメバチの飛翔活性と環境温度に密接な関係がありとすれば、雑木林での捕虫がやっと始まったことも納得できる。しかし、スズメバチだけでなくネズミまでトラップに捕獲されていたのは、ビックリでした。

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2007年05月13日

スズメバチが捕虫器(トラップ)で捕獲され始めました −オオスズメバチ,モンスズメバチを捕虫−

スズメバチ類の発生消長を今年も調査するため,2007年4月29日に福島県郡山市の市街地にスズメバチの捕虫器(トラップ)を設置しました。オオスズメバチの女王蜂1頭とモンスズメバチの女王蜂1頭がトラップで捕虫されたことが本日の調査日に確認されました。これは,2007年の記念すべき最初の捕虫となります2007年5月6日〜13日の1週間で捕虫)。

      郡山市07.5.jpg   

スズメバチのトラップを2007429日に福島県郡山市のカキの木に設置(5月6日撮影) 



最近は、寒暖の差が激しいものの真夏日になる日もあり、スズメバチがいよいよ動き出したようです。オオスズメバチの女王蜂は、いつ見ても脅威的な迫力をもつ大きさです。モンスズメバチの女王蜂がかすんで見えます。中核都市の市街地といえどもオオスズメバチが捕虫される郡山は、まだまだ自然がたくさん残っている証でしょう。

      郡山市年初捕獲07.5.jpg   

トラップに捕虫されたスズメバチと他の昆虫類(福島県郡山市。2007年5月13日調査分)―モンスズメバチの女王蜂(左)とオオスズメバチの女王蜂(右)―

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2007年04月04日

スズメバチの繭から患部を傷つけないフィルム作製

スズメバチは幼虫から蛹になるときにタンパク質から成る糸を吐いて繭を作る。このスズメバチの繭を天然素材として利用しようとする、これまでなかった取り組みの研究成果が、日本経済新聞(200729日)で紹介されている。 

農業生物資源研究所の亀田恒徳主任研究員らの研究チームは、駆除されたキイロスズメバチの巣から繭を採取し、この繭を原料に、糸を構成するたんぱく質を取りだして圧力を加えながら成形。水分を含んだゲル状の半透明フィルムを作製した。また、スズメバチの幼虫が、繭を作るために吐いた糸には、従来のシルクにない特性を有していることを明らかにした。 

このフィルムは、細胞が表面に付着しにくい性質があり、医療用素材への応用が見込めるという。例えば、寝たきりになった高齢者や患者などで起こる「床ずれ」に新型フィルムを張り付けるといった使い方が考えられるという。床ずれが起こると、樹脂シートなどで傷口を保護する必要がある。だが、治った後に、かさぶたができて皮膚とシートがくっつくため、はがすときに再び傷口を開いてしまうことがある。ところが、このシートを使うと傷が治った後、患部を傷つけずに、はがせる可能性があると紹介されている。


昨年、採取・保存しているキイロスズメバチの巣をあらためて観察する。

   キイロスズメの繭が並ぶ巣盤.jpg

    キイロスズメバチの巣盤に並ぶ繭

   キイロスズメの育房室内につくられた繭.jpg       
キイロスズメバチの巣盤の一部を取り出し、育房室内の繭の状況を示す。 
 
スズメバチの繭を天然素材として利用するには、どれだけのスズメバチの巣が必要となるだろうか。 

いろいろな昆虫が吐く糸には、まだまだ知られていない機能を持っている可能性がある。毎年悩まされる我が家の庭先で発生するアメリカシロヒトリの若齢幼虫が吐く糸も、意外な機能を持っているかもしれない。
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2007年04月03日

スズメバチの巣から大きな幼虫をくわえた働き蜂が降ってくる謎

秋も深まった頃(20061025日)、お寺(福島県本宮市)の本堂の軒下に造られていた大きなキイロスズメバチの巣を観察していると、そのキイロスズメバチの巣の出入り口から、その真下に向かってキイロスズメバチの働き蜂が等身大まで成長した幼虫をくわえて降ってくるかのように落ちてくる。

    巣‐キイロスズメバチ(10.25).jpg 

キイロスズメバチの大きな巣が軒下に造られていた(福島県本宮市、20061025日)

  

地面に着地したキイロスズメバチの働き蜂は、くわえてきた幼虫を掃除するかのように引きずった後、再び巣に戻っていった。このスズメバチの働き蜂が落ちてきた周辺を見るとスズメバチの大きな幼虫の死骸が多数散乱している。

    巣から幼虫を運ぶキイロ.jpg

キイロスズメバチの飢餓状態で死亡した幼虫を巣下までくわえて運んでいるキイロスズメバチの働き蜂(福島県本宮市、20061025日)



このスズメバチの行動の意味がわからず、謎だった。その謎が解けた。

 

秋になるとスズメバチ雄や新女王蜂の羽化が始まる。スズメバチの新女王蜂は食物を一切取らない越冬に備えて巣内にしばらく滞在し、甘露や樹液などの炭水化物を働き蜂から口移しでもらい、新女王蜂の腹の中で越冬中の大切な栄養分ある脂肪体という栄養組織に変えて蓄えるようになる。

 

そのため、羽化してくるスズメバチの雄や新女王蜂の数が増えるにつれて、スズメバチの働き蜂の給餌の対象は、幼虫から雄成虫や新女王蜂に変わるのである。

その結果、スズメバチの働き蜂の採集する食物は、幼虫の餌となる肉団子などのたんぱく質よりも、新女王蜂の越冬に向けて必要とされる甘露や樹液などの炭水化物が多くなり、幼虫は食物が不足して発育の停止する個体が続出する。

 

スズメバチの世界では、成虫が幼虫に食物を与えるとき、口移しで1頭ずつ与えてゆく。餌をもらったスズメバチの幼虫は栄養価の高い唾液分泌液を口もとに分泌し、スズメバチの成虫がそれをなめるというギブあんどテイクの関係が成り立っている。この分泌物は老熟した幼虫で量が多い。

ところが、スズメバチの雄成虫や新女王蜂は、幼虫から頻繁に栄養価の高い唾液分泌物を一方的に摂取するだけなので、急速に衰弱して死亡する幼虫が多くなる。

 

スズメバチの働き蜂は、こうして死んだスズメバチの幼虫を引き抜いて、巣の外に運び出す。そして、それらの幼虫の死骸が巣の直下に散乱することとなる。

 参考文献:『図説・社会性カリバチの生態と進化』(松浦誠著,北海道大学図書刊行会)
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2007年04月01日

スズメバチの働き蜂も越冬する −ネジレバネという昆虫に寄生された場合−

スズメバチでは、働き蜂や雄蜂は越冬できずに死に絶え、女王蜂だけが越冬します。ところが、ネジレバネという昆虫に寄生された働き蜂は、越冬することが可能なのです。

 

このことを知らずにスズメバチの働き蜂は越冬できないと思い込んでいた私は、2006年6月22日、福島県田村市に設置したトラップで捕獲したコガタスズメバチの大きさが、著しく異なっていることに疑問をもちました(下の写真)。捕獲された大きい方のスズメバチは、コガタスズメバチの女王蜂と迷うことなく判断しました。

 

  田村市の越冬働き蜂、女王蜂(2006年6月22日).jpg  

福島県田村市に設置したトラップで捕獲したコガタスズメバチの働き蜂(左)と女王蜂(右)(2006年6月22日)


  

この時期は、越冬したスズメバチの女王蜂が巣の創設をやっと始まった頃です。小さい方のスズメバチは、コガタスズメバチの働き蜂のようなのですが、創設された巣で最初に成虫まで成長した働き蜂が飛来してトラップで捕獲されるには、明らかに時期が早すぎます。

 

そこで、このコガタスズメバチらしきスズメバチをホームページ「都市のスズメバチ」の管理者をやっておられる名古屋市生活衛生センターの山内博美先生に見ていただきました。

 

先生の鑑定結果は、「ネジレバネに寄生されたコガタスズメバチの働き蜂の越冬個体で5/6腹節の背板にネジレバネ♀の頭部が出ています」ということでした。よくみると、確かにコガタスズメバチの腹部にネジレバネの頭部らしきものが確認できました。

   ネジレバネ寄生越冬コガタ働き蜂(2006年6月22日).jpg   

コガタスズメバチの働き蜂の腹部に寄生するネジレバネの頭部が見えている

  ネジレバネに寄生されたスズメバチの働き蜂は、労働を全くしなくなってしまい、巣の中で静止していることが多くなるそうです。そのせいかは、わかりませんが、冬を越せずに死に絶えてしまうスズメバチの働き蜂の通常の運命がネジレバネに寄生されることで越冬までしてしまう。このようにスズメバチの働き蜂の寿命がネジレバネの寄生によって著しく伸びることに驚きです。

posted by スズメバチ博士 at 21:50| Comment(0) | TrackBack(0) | スズメバチの生態 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする